任意売却

住宅ローンの滞納などの場合、不動産が競売にかけられることがあります。そうなってしまう前に「任意売却」という選択があります。

任意売却は、競売と違って一般の不動産市場で売却するため、市場価格に近い値段で不動産を売却することができます。ローン滞納など誰にも言えないお悩みを抱えている方は、当社までご相談ください。

任意売却とは？

不動産を住宅ローンで購入された方で、購入時のローン設定では十分に生活ができる計画であったとしても、さまざまな状況の変化により、ローンの支払いが困難になることは珍しいことではありません。

住宅ローンが滞った場合、債権者である金融機関は、債務者（物件の所有者）の意思に関係なく、物件を競売にかけて資金を回収しようとします。競売での売却価格は、市場価格よりもはるかに安い値段になってしまい、仮にローン残債と相殺できたとしても、不動産を失った状態で手元に資金が残らず、その後の生活も困難になってしまいます。

不動産が競売で安く処分されてしまう前に、「任意売却」という方法をとることができます。

任意売却の場合、債務者と債権者との間に専門業者が入って、競売よりも有利な値段で不動産を売却します。ローン滞納の悩みを自分一人で抱え込まず、まずは専門機関に相談してみましょう。

任意売却が可能な期間

任意売却はいつでも可能な解決方法ではありません。物件が競売にかけられてしまうと、任意売却できず手遅れになってしまいます。競売にかけられて家を失ってしまう前に、早急の相談が必要です。ここでは、滞納の段階別に、任意売却が可能かどうかご説明します。

滞納の時期	状況	任意売却の可否
住宅ローンの支払いが困難になってきた	リストラやボーナスカット、病気、離婚などで、資金繰りが厳しくなってきた状態です。 何とか毎月の返済はできているものの、ローン滞納の危険性が増しています。	任意売却による生活再建を考える時期です。 早めにご相談ください。
住宅ローンを1～3ヶ月滞納してしまった	住宅ローンの延滞や滞納が続くと、 金融機関から督促状や代位弁済の通知が届くようになります。 競売の危険性が高まっています。	競売にかけられる可能性が高まっています。 任意売却のご相談をお急ぎください。
住宅ローンを4ヶ月滞納してしまった	競売の開催通知が届きます。	通知が届いてから4～5ヶ月で競売にかけられてしまいます。 任意売却を行うラストチャンスです。
住宅ローンを5ヶ月以上滞納してしまった	裁判所から競売の執行官が調査に来ます。 いよいよ競売の開始です。	こうなってしまうと、任意売却が難しくなってしまいます。 こうなる前に任意売却のご相談をお願いします。
競売開始・入札終了	競売の入札が終わると、高値で落札した人に 物件の所有権が移動します。	任意売却はできません。立ち退きを強制されてしまいます。 こうなる前に任意売却のご相談をお願いします。

競売と任意売却の比較

「どのみち不動産を手放すのだから、競売も任意売却も変わらない」という認識の方もいるのではないでしょうか。
同じく不動産を処分するとしても、両者には大きな違いがあります。
下記の表を参考に、処分方法の一つとしてご検討ください。

項目	競売の場合	任意売却の場合
売却価格	市場価格よりはるかに低い価格で売却される。 市場価格の5～7割程度のことが多い。	市場相場に近い価格で売却できることが多い。
残債	任意売却よりも多くの残債を 抱えてしまう可能性が高い。	競売よりも高く売却できるため、 競売よりも残債を減らせる可能性が高い。
残債の返済	返済方法の方法を交渉できないため、 競売後も無理な支払いが続いてしまう可能性がある。	残債の返済方法の交渉が可能で、 無理のない範囲での分割返済が可能になる。
プライバシー	新聞や広告、ネット上に公開されるため、 近所や職場に自分の状況が知られてしまう可能性がある。	秘密厳守で進めることができ、 他人に知られることなく、売却することが可能。
立ち退き	落札者が決定してしまうと、 相手の都合によって立ち退きを強制される。	事前に協議の上、交渉が可能になる。 無理やり立ち退きを強制されることはない。
引っ越し費用	引っ越し費用を捻出できる 可能性はほとんどない。	交渉によっては引っ越し費用を 捻出できる可能性がある。
生活再建	すべて競売のペースで進められて、 今後の生活再建の計画を立てにくい。	次の生活への準備金を手元に残すことも可能で、 人生の再スタートを切ることができる。